
不動産会社から良い収益物件を紹介してもらいたいと思っても、思うような情報が得られずに悩む方は少なくありません。
実際には、「良い物件が出たら教えてほしい」という受け身の姿勢では、優先的に紹介を受けるのは難しいのが現実です。
情報が集まるのは、不動産会社や営業担当者にとって「安心して紹介できる投資家」として信頼されている方に限られてしまいます。
この記事では、収益物件の紹介を受けやすくするための準備や、営業担当者との関係づくりのコツを具体的に紹介します。

株式会社Vision Bridge 専務取締役 /COO
不動産コンサルタント
東 将吾(Higashi Shogo)
大学卒業後、新卒で東証一部上場企業の商品企画、マーケティング職を経験。その後、大手出版社にて企画営業に従事する。2017年に売買仲介をメイン事業とする不動産会社に入社し、賃貸管理事業部の責任者としてゼロスタートから投資家100名超、約2,000戸の物件運営に携わる。その後同社執行役員に昇格し、複数の新規事業を牽引。IT×不動産、企業DXを推し進める。 2022年に株式会社Vision Bridgeを設立し専務取締役に就任。
「物件ありき」ではない探し方が、優良物件への近道!

収益物件を探す際、多くの方が「良い物件があれば検討する」という姿勢をとりがちです。
しかし、現実にはその時点で「すでに勝負がついている」ケースも少なくありません。
重要なのは、物件よりも先に「信頼できる担当者」とつながることです。

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たとえ紹介された物件が希望に合わなかったとしても、担当者と関係を築いておけば、次のチャンスを得られる可能性が高まります。
また、不動産会社の規模で優良物件紹介のチャンスが左右されるとは限りません。
差額としては大きいです。
会社の規模よりも「実際に買ってくれる投資家」としての実績のほうが、継続的な紹介につながりやすいのが実情です。
「条件が合えば買います」という曖昧なスタンスではなく、「この価格帯ならすぐに動ける」といった自分の情報を相手に伝えることで、紹介の優先順位は大きく変わってきます。
良い収益物件の紹介を受けるために必要な準備5つ

ここでは、不動産会社に問い合わせる前から面談に至るまでに、どのような準備をしておくべきかを具体的に紹介します。

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次に挙げる準備事項を事前に整えておくことをおすすめします。
不動産会社から「本気度の高い投資家」と認識され、紹介リストの上位に入りやすい体制を作りましょう!
・融資事前打診を完了させる(信用金庫など)
・自己資金額を整理し、買える価格帯をはっきりさせておく
・「プロフィールシート」(資産背景・融資実績・過去購入歴)を用意する
・問い合わせ時にプロフィールシートを簡潔な自己紹介とともに添付する
・面談時は「紹介された物件の何が良い/何が合わないか」を即答できるよう整理しておく
以下からは、それぞれについて詳しく解説します。
①融資事前打診を完了させる(信用金庫など)
良い物件の紹介を受けるためには、まず「融資が通る見込みがある投資家」であることを示しましょう。
信用金庫などの地域金融機関で、あらかじめ事前打診を済ませておくと、信頼度が一段と高まります。
事前打診では、源泉徴収票や確定申告書、金融資産の明細などが求められるため、早めに書類をそろえておくことが大切です。

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購入希望額に対して、どのくらいの融資が受けられそうかが把握できれば、不動産会社も安心して紹介できるようになります。
「買える状態にあるか」が確認できる投資家には、営業担当者も自然と真剣に対応してくれるでしょう。
②自己資金額を整理し、買える価格帯をはっきりさせておく
自己資金の額が曖昧なままでは、物件を紹介する側も対応に迷います。
どの価格帯の物件なら即検討できるのか、不動産会社が判断しやすいように、自分の出せる金額をはっきりと正確に伝えられる準備をしておきましょう。

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頭金や諸費用としていくら使えるのか、手元にいくら残すかといった基準を整理することがポイントです。
また、融資と自己資金のバランスから逆算して「総額いくらまで買えるか」がはっきりしていれば、紹介精度も上がります。
自己資金額が不明確なままでは「見るだけの人」と判断されてしまい、良い物件を逃す可能性があるため注意が必要です。
③「プロフィールシート」(資産背景・融資実績・過去購入歴)を用意する

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プロフィールシートとは、氏名や連絡先に加え、自己資金の額や保有資産、過去の購入歴、利用してきた金融機関や融資実績などを簡潔にまとめた資料のことです。
不動産会社はこのシートをもとに、あなたがどのような投資家かを判断します。
たとえ実績がなくても、職業や年収、融資の見込みなどを整理して伝えるだけで、担当者の印象は大きく変わります。
テンプレートを活用し、A4一枚のような簡易な形式にまとめておくことで、信頼感が伝わりやすくなり、紹介先として優先されやすくなるでしょう。
④問い合わせ時にプロフィールシートを簡潔な自己紹介とともに添付する
物件に問い合わせるときは、プロフィールシートに加えて、簡単な自己紹介文も一緒に送るのが効果的です。
営業担当者は「どんな人に紹介すべきか」を日々判断しているため、情報のない相手よりも、経歴や投資経験がわかる相手を優先します。

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「自己資金は○○万円、○○区で一棟目を検討中」といった一文だけでも印象は変わります。
最初のやり取りで「この人なら紹介できそう」と思ってもらえれば、良い物件に出会える可能性も高くなるでしょう。
自分の状況を、わかりやすく開示することがポイントです。
⑤面談時は「紹介された物件の何が良い/何が合わないか」を即答できるよう整理しておく
不動産会社との面談では、紹介された物件にどう反応するかが大きなポイントになります。
「どこが良いと思ったか」「なぜ合わないと感じたか」をすぐに伝えられるよう、自分の判断軸をあらかじめ整理しておきましょう。

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たとえば「利回りは理想だが築年数がネック」「立地は良いが管理状態が気になる」といった具体的なコメントがあると、担当者も次の提案に活かしやすくなります。
反応が曖昧なままだと、どんな物件を求めているのかが伝わらず、紹介が後回しにされることもあります。
面談前に希望条件を棚卸ししておくことが、良い情報を引き出す近道です。
不動産会社から良い収益物件を紹介してもらう3つの方法

ここでは、信頼を得て「水面下の良い物件を優先的に紹介される投資家」になるための具体的な方法を紹介します。
・良い収益物件の紹介が受けられる営業担当者との付き合い方
・「このエリア・この価格ならこの人に紹介しよう」と営業担当者に思わせる方法
・ポータルに出ない物件を紹介してもらう方法
ネットには出ない収益性の高い物件にも手が届くように、それぞれを詳しく見ていきましょう。
良い収益物件の紹介が受けられる営業担当者との付き合い方
良い物件を優先的に紹介してもらうには、営業担当者との信頼関係づくりが欠かせません。
そのためには、紹介を受けた際に必ず具体的なフィードバックを返すことが大切です。
「希望に近かった点」「条件に合わなかった理由」を伝えるだけでも、次の提案内容が大きく変わってきます。
また、安定して紹介を受け続けるには、以下のような工夫も重要です。
・担当者が異動しても紹介が止まらないよう、複数の営業と接点を持っておく
・営業担当がどの程度の裁量を持っているかを見極める
・物件の仕入れ段階から情報を持つ担当者とつながることを意識する
・動産業者の「紹介順リスト」上位に入る顧客となれるような対応を意識する

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単に担当者への対応が丁寧なだけでなく、「この人に紹介すれば話が早い」と思ってもらえる「投資家としての立ち回り」が、紹介の量と質を左右します。
「このエリア・この価格ならこの人に紹介しよう」と営業担当者に思わせる方法
優先的に物件を紹介される投資家には、共通点があります。
共通点とは「このジャンルの物件ならこの人」と営業担当者の記憶に残っていることです。
担当社の記憶に残るためには、希望条件を明確に伝えるだけでなく、営業担当者にとって扱いやすい存在になることが大切です。
具体的には、次のような点を意識しておきましょう。
・自分の希望と、不動産会社が扱っている物件の傾向が一致しているかを確認する
・「何でも検討します」とは言わず、エリア・価格帯・構造などを明確に絞って伝える
・付き合う会社を絞り、1社1人との関係を深めて信頼を積み重ねる

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「物件ありき」で動くのではなく、「紹介したくなる人」としての印象を戦略的につくっていくことで、紹介の質が変わります。
ポータルに出ない物件を紹介してもらう方法

ネットに公開される前に売れてしまう非公開物件(いわゆる水面下物件)は、不動産会社と親しい投資家との信頼関係の中で取引されています。

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情報がオープンになる前に優良な物件が流通していくのは、その投資家が「すぐ動ける人」「紹介しても安心な人」として信用されているからです。
こうした非公開物件にアクセスするには、次のような行動を意識しましょう。
・メルマガやLINE配信、個別紹介リストなどに必ず登録し、反応をこまめに返す
・担当者に「なぜこの物件はすぐ決まったのか」と尋ね、判断基準を学び取る
・決算期(特に3月)前後は動きが活発になるため、準備は1〜2月中に整えておく
こうした姿勢やタイミングの見極めが、投資家の信頼スコアを押し上げ、情報の早い段階で声をかけてもらえる状態につながっていきます。
一棟不動産のプロと、一緒に次の一歩を踏み出しましょう

収益物件の情報は、ただ待っているだけでは手に入りません。
準備や立ち振る舞い、不動産会社との関係づくりを積み重ねることで、信頼が生まれ、まだ表に出ていない物件情報にアクセスできるようになります。
紹介される立場から、選ばれる投資家へとステップアップしていくことが、良い出会いを引き寄せる近道です。

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東 将吾
Vision Bridgeでは、一棟不動産投資に特化したプライベートコンサルティングを行っています。
お客様の資産状況や投資目的に応じて、物件選定から収支シミュレーション、融資の組み立て、契約調整、物件管理、さらには将来的な売却までを一貫してサポート。
不動産経営を本業と両立させながら成功させたい方にとって、信頼できる伴走者となることを目指しています。
一棟不動産の購入や運用に不安がある方も、まずは一度ご相談ください。
経験と実績にもとづいたサポートで、安心できる一歩を一緒に踏み出していきましょう。