こんにちは。Vision Bridgeです。
本記事は、初めて収益不動産を購入検討している方や、既に収益不動産を所有していて追加購入を検討している方に向けた記事となります。
購入検討物件のレントロールの内容や現在の賃料収入が妥当かどうか気になる方は是非参考にしてください。
※あくまで筆者の個人的な意見となります。
※本記事の内容を実践したことで正確な賃料査定ができることをお約束できるものではありません。
賃料査定が購入後の明暗を分ける
一棟も区分も、買って終わりではなく、買った後からスタートです。
スタートラインに立つことももちろん大事ですが、買うことに集中するのと同じくらい、買った後のことも考えておきましょう。
購入後に失敗しないためには「賃料査定力」が非常に大事になってきます。
購入前のデューデリジェンスで大事なのが、現時点の適正賃料相場の把握
例えば、総戸数6戸の中古アパートを4,000万円で購入するとして、表面利回りが9.0%だとします。(エリアによってはそこそこいい物件ですね。)
例)
101号室:51,000円
102号室:49,000円
103号室:48,000円
201号室:50,000円
202号室:53,000円
203号室:49,000円
借主が長年入居してくれれば問題はないのですが、そうもいきません。
例えば購入後1年以内に2部屋(101号室と202号室)が退去した場合はどうなるでしょうか…?
物件の中でも高い賃料をとれていたお部屋なので、かなり痛いですね・・・。
いざ再募集を行う際に、前と同じ賃料で募集すれば決まるよね・・・?
・・・というわけにはいきません。
退去した2部屋が長年住んでくれていたお部屋だとしたら、現在の適正募集賃料で引き直すと数千円のダウンになることが想定されます。
賃料査定、賃料相場の調査方法
では、どのように購入前や購入後に適正な賃料査定をすれば良いのかを解説します。
① ポータルサイトで近隣の類似物件を検索する
SUUMOやHOMESなどのポータルサイトでエリアや設備、築年数などを自身の物件に寄せて検索してみましょう。
検索で出てきた競合物件の募集条件が、自身の所有物件の相場条件と近い可能性があります。
② ㎡単価や坪単価から算出する
インターネットで検索をすると、所有物件エリアの㎡単価や坪単価を調べることができます。
SUUMO賃貸経営サポート
https://www.suumo-onr.jp/checker
都道府県ごと家賃相場、平均家賃を調べる | ウチノカチ
https://utinokati.com/chintai/
㎡単価や坪単価が分かれば、所有物件のお部屋の広さで計算します。
築年数に応じて、検索結果の数値を多少考慮してあげてくださいね。
③ 成約事例を調べる
不動産を購入しようとしている方や既に所有する方は、売買仲介会社や管理会社、賃貸仲介会社とのお付き合いがあるはずです。
そういった付き合いのある不動産業者に、レインズやATBBといった業者間流通サイトを駆使して、実際の近隣物件の成約事例を調べてもらいましょう。
筆者の個人的な見解としては、圧倒的に③の成約事例をもとにするのがおすすめです。
なぜなら、募集の段階であればいくらでも家主の“希望価格”で出せますが、実際の成約価格はおのずと相場に近づいてきます。
ざっくりではなく、堅く賃料査定をしたいのであれば、是非複数件の成約事例を参考にしてみてください。
賃上げが成功して物件価値を高めることも可能
購入前や購入後に家賃相場を調べることで、相場賃料より安く入居している物件を購入し、賃上げに成功した事例もあります。
一般的にオーナーチェンジの不動産売買は現在の賃料がベースとなって売買価格が設定されますので、賃料価格と周辺の相場をしっかりと査定することでお得な買い方も可能です。
筆者は賃貸管理会社でプロパティマネジメント業務をしていた頃に、年間数十件の賃料値上げを成功させてきました。
更新時の値上げ交渉や、再募集時の価格設定で相場を把握できていれば、さほど難しいことではありません。
賃料収入が上がれば、当然ながら利回りも高くなり手元に残るCFは増えますし、売却時の出口金額においても有利になってきます。
資産形成の投資目的で不動産を所有する場合に、いかに賃料相場を知ることが大切なのかお分かりになったのではないでしょうか。
まとめ
賃料相場を制する者は、不動産経営を制する。
というと大げさですが、非常に大事な要素の一つです。
車を売るときに同じ車種ならいくらで売れているかを調べるのと同じです。(わかる人にはわかる?)
しかしながら、「売る」という経験はあっても、「貸す」という経験はなかなかないものです。
不動産経営の場合は賃料収入が基盤となりますので、賃料査定をしっかりとして、ブレのない物件購入とその後の賃貸運用をしていきましょう。
次回は、賃料相場は間違っていないのに、なぜか入居が決まらない物件について記述していきたいと思います。お楽しみにどうぞ。
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